JRA東京「フェブラリーステークス」見どころ(2026年2月22日 15:40発走)
2026年 02月 22日
今年から古馬JRAGI(ファン投票を実施する競走を除く)の出走選定順位が見直され、プレレーティング上位馬に対する優先出走枠が、これまでの5頭から10頭に拡大した。賞金は積算可能である上に変動も多いことから、恣意的な評価さえ排除できればレーティングこそ最もふさわしい基準なはずだ。ただ地方所属馬の統一GⅠ参戦に関しては、実は中央OP相当の収得賞金がなければ、いくら高いレーティングを持っていてもエントリーさえできない“壁”が残る。それが解消されるのは、いつになるのだろうか。
東京競馬11レース「第42回 フェブラリーステークス」(古馬・GⅠ・1600m)
出走選定順位がレーティングに重きを置くことにした関係からか、今回のメンバーにおける最低プレレーティングは110。統一GⅠで高いレーティングを手にするのは当然として、実は統一GⅡ~GⅢでも勝ち馬の多くは110以上のレーティングを獲得している。それらが一堂に会しているという意味では確かに豪華だが、芝スタートというダート競馬界における障害物が存在するこの舞台に集結するのは、ダート競馬の価値を落としているとしか思えないのだが。
今年は2ヶ月前に行われたチャンピオンズCの上位3頭が揃って参戦する。そこで制したダブルハートボンドは先行馬が壊滅した1戦で、好位から早目に抜け出し、差し馬の追撃を凌いだ秀逸な内容。歴戦の牡馬をねじ伏せたこの走りを続けられるなら、更に統一GⅠタイトルを積み重ねる可能性は十分ある。ただ今回は自身初のマイル戦に加え、芝スタートも初体験。課題が多い舞台であることは確かだ。
そのチャンピオンズCで3年連続2着と辛酸を舐めたウィルソンテソーロは、2年ぶりの参戦。当時は前半1000m57.9秒のハイペースに加わったことで8着と崩れたが、じっくり構えた昨秋のマイルチャンピオンシップ南部杯で4馬身差の圧勝劇。当時示したマイル適性を発揮すれば、2度目の統一GⅠ制覇も期待できるが、そのためには道中の位置取りがカギになりそうだ。
3着だったラムジェットは、昨秋から直線強襲型の戦い方に徹してから復調してきた。どうしても道中の手応えが悪くなる馬なので、割り切った戦い方が合っているのも確かだろう。そしてこの戦い方なら、直線の長い東京コースで威力を発揮する可能性は高く、実際2年前に同じ舞台で圧勝した経験がある。ここで2度目の統一GⅠ制覇を叶える可能性は、十分あるだろう。
一方でこの舞台は東京コースのスペシャリストが台頭する舞台でもある。連覇を目指すコスタノヴァはまさにそんな存在で、東京コースは7戦6勝2着1回とほぼパーフェクト。それなら昨年制して以降、他場の統一GⅠで結果が出なかったことを悲観しなくて良さそうだが、併せて出てきたのがスタートに対する課題。互角のスタートを切ることが、連覇に向けた必要条件かもしれない。
この他にも前走プロキオンSで初の統一グレードタイトルを手にしたロードクロンヌが、初の統一GⅠでどんな走りを見せるか楽しみ。また昨年の3歳3冠で2冠を制したナチュラルライズは、気性面の問題こそあるものの、ここで勝負できる地力は間違いなくある。また隠れた東京巧者といえるペリエールや、みやこSでダブルハートボンドに迫ったサイモンザナドゥなど、伏兵陣も多士済々。その中から最後に抜け出すのは、どの馬なのだろうか。
(詳細な出走表は日本中央競馬会のオフィシャルサイト等で確認してください)
1着 (12)番 コスタノヴァ(2番人気)
2着 (14)番 ウィルソンテソーロ(3番人気)
3着 (9)番 ダブルハートボンド(1番人気)
コスタノヴァ・・・位置取りこそ昨年と違い後方からになったが、課題になっていたスタートを決めたことで、やりたいレースができたことが最大の勝因。最後の直線で大外に持ち出すまで全くロスがなく、気分よく末脚を延ばして突き抜け、連覇を達成した。とはいえ今回の勝利は、東京コースにおけるスペシャリスト性を改めて証明したに過ぎず、自身の価値を高めた訳ではない。裏を返せばこの馬が輝ける舞台は、1年後までもうないことを示している。
ダブルハートボンド・・・元々先行力はあったので、芝スタートさえこなせればある程度の位置は取れると思っていた。その通りの競馬はできたといえるが、この距離では切れ味も求められるため、そこで後塵を拝してしまった。マイル戦でも戦えることは示したけれど、牡馬相手で考えるなら、長い距離の方が戦いやすいのではないだろうか。
ロードクロンヌ(11着)・・・2番手追走も、直線ではズルズル後退。初のマイル戦に対する適正が理由なのか、それとも統一GⅠの壁かは、今後の戦いでわかるはずだ。
