2026年1月3日(園田・川崎・ばんえい帯広)の注目レース見どころ
2026年 01月 03日
この記事では3日に行われる重賞レースの見どころを紹介します。この後も4日に佐賀若駒賞、5日に名古屋記念と新春の重賞レースが続きますが、年末年始に行われる重賞競走の見どころの紹介は、これで最後となります。
園田競馬11レース「第68回 新春賞」(15:50発走)
(古馬重賞・1870m)
昨年末、地元のトップクラスは相次いで他地区に遠征する姿勢を見せていたが、名古屋大賞典のオケマルと東京大賞典のアラジンバローズは、ともに出走取消。高知県知事賞に遠征したオディロンは勝利したものの、リズムの良くない年末になった印象だ。そしてこの舞台はこの3頭が不在の中で、脅かす馬が出てくるかに注目が集まるハンデ戦だ。
昨年このレースを制したインベルシオンが、今年も出走する。昨年は早目先頭の積極的な戦いで、直前の園田金盃で敗れたマルカイグアスに雪辱を果たしたもの。ただその後長期休養に入り、先月の復帰戦で2着。転入後まだ3着を外していない安定感は発揮したが、連覇となれば更なる上積みは必要なはず。当日の気配も含め、注目したいところだ。
昨年転入した実力馬もおり、ヘラルドバローズはその1頭。南関東からの転入初戦でオディロンを破り、その次走で統一グレードの浦和記念に遠征して6着と、悪くない成績。元々中央でOPまで出世した馬で、その力をまだ健在といえるが、意外と好凡走の激しいタイプ。南関東時代も負けたレースは秒単位で敗れていたので、そこは気になる。
かつては王者に君臨したラッキードリームは、紆余曲折を経て前走園田金盃で3着に入り、復調してきた。現状ではこの時のようにマイペースで逃げる形が良く、何が何でも逃げたい馬が見当たらない組み合わせなら、その形に持ち込めそう。古豪復活の舞台にできれば、この先の古馬戦線が楽しみになるだろう。
ここまで取り上げた3頭が、トップハンデの57.5キロ。ここに割って入るとなれば転入後オール連対を継続中のエイシンレジュームや、これを摂津盃で破っているナムラタタ。またメンバー唯一の生え抜きで、前走インペルシオンを破ったベラジオウマムスコも注目したい存在。もっともハンデ戦ながら上下差が1.5キロしかないので、そこに気を取られずに検討してもよさそうである。
川崎競馬11レース「第18回 川崎マイラーズ」(16:35発走)
(古馬重賞・1600m)
昨年このレースを制したムエックスは、さきたま杯で2着に入るなど、マイル前後の路線で主役級の活躍を演じた。約10日前に浦和で1400mのゴールドCが行われた影響で、メンバーが揃いにくい1戦にはなっているが、ここから飛躍を期待したい馬も顔を揃えた印象だ。
まず注目されるのはゴールドレガシーだろう。中央OPから転入後、勝ちあぐねるレースが2年以上続く中、前走マイルGPで待望の重賞初制覇。しかも前述したムエックスを破ってのものだっただけに、その価値は相当だ。今度は人気を背負う立場に変わるけれど、川崎コースは昨年4月に勝利を挙げており、重賞連勝の可能性は十分あるだろう。
興味深いのは明け4歳の牝馬ドナギニーの参戦だ。昨年は東京プリンセス賞3着にロジータ記念制覇など、牝馬限定の長目の距離で結果を出してきた馬。丸1年ぶりのマイル戦で、しかも初の古馬相手と不安要素は揃っているが、その中でどこまで戦えるか。今後の可能性を占う1戦であることは、間違いないと思う。
かつての東京ダービー馬アランバローズは、昨年同様に前哨戦を大差で逃げ切っての参戦。ただ何度も語っているように、ハイペースの逃げで後続の脚をなし崩しにする戦い方しかできず、マイル戦の重賞ではそれで押し切ることが出来ない。昨年よりメンバーは軽くなった気がするので、そこに希望を抱くことになる。
この他になると、実は近況が良い馬は目立たない。そのためアームズレインとビヨンドザファザーという、元中央OP馬による復活があるかどうかといった辺りに視線がいってしまう。その意味で重賞としては、興味の広がりに欠ける組み合わせになった印象は否めないだろう。
ばんえい帯広競馬11レース「第19回 天馬賞」(18:20発走)
(5歳重賞・200m)
4歳世代における3冠最終戦を迎えるこの時期、世代トップクラスは古馬OP相手に戦う姿が珍しくないのだが、今年の4歳世代は重賞のたびに勝ち馬が変わったこともあって、それが不在。本来なら本格的に古馬重賞戦線に加わる来シーズン以降の活躍に想いを馳せる1戦でもあるのだが、その期待が少し薄く感じる世代かもしれない。
そんな中で2歳時のイレネー記念、3歳時のばんえいダービーを、ともに制したのがスーパーシン。毎年寒くなってから成績が良くなる馬で、前期同様に今期も春は休養。始動は柏林賞からで直後は大敗が続いたものの、ここに来て2連勝と今期も冬を迎えて結果を出してきた。格付けでも世代最上位にあり、世代限定の定量戦完全制覇(定量3冠)達成は、十分可能なはずだ。
1冠目の柏林賞を制したカフカは、5月に行われた古馬牝馬の重賞カーネーションCを勝った勢いに乗じて、世代重賞まで制したもの。その後は重量を厳しくなったために苦戦が続いたが、世代牝馬限定重賞のクインCを勝って復調気配。昨年のばんえいダービーで4着の実績もあるので、定量戦で戦える力は秘めていると思う。
2冠目の銀河賞を制したホクセイハリアーも、夏以降に連勝を重ねた勢いで重賞制覇までつなげた。その後はさすがに強い相手に苦戦している上、定量戦ではイレネー記念もばんえいダービーも7着。3歳時にばんえい大賞典を勝つなど実績はあるけれど、不安要素の方が強い印象はある。
1冠目2冠目と勢いのある馬が制しただけに、今の勢いに注目するなら3連勝中のウルトラコタロウ。重賞3着が7回ありながら2着以上がないブロンズコレクターだが、この勢いでその称号を返上する走りができるか。また今期17戦14連対で世代トップクラスに加わったリュウセイウンカイが、一気に重賞タイトルまで奪い取るチャンスも十分。比較的波乱が少ない舞台だが、今年は一筋縄でいかないかもしれない。
(詳細な出走表は地方競馬全国協会のオフィシャルサイト等で確認してください)
後日になりますが、NARグランプリに関するコラムを掲載する予定です。
1着 (4)番 ラッキードリーム(3番人気)
2着 (5)番 ナムラタタ(7番人気)
3着 (2)番 エイシンレジューム(4番人気)
4着 (6)番 インペルシオン(1番人気)
スローペースの逃げに持ち込んだラッキードリームを誰も捕まえることができず、2024年6月の六甲盃以来の重賞勝ち。一見復活という印象になるけれど、兵庫の古馬中長距離重賞は逃げ馬のスローペースに誰もプレッシャーをかけず、そのまま逃げ切るケースが少なくない。こういう時はレースレベルが低い傾向にあるので、この勝利を手放しで喜んではいけないと考えている。
1着 (2)番 アランバローズ(1番人気)
2着 (3)番 ハイエストエンド(10番人気)
3着 (10)番 ゴールドレガシー(2番人気)
予想通りハナを奪ったアランバローズが、勝負所から後続をグングン突き放し、実に2021年の東京ダービー以来の重賞勝ち。古馬になって勝てなかったのは、最後の1ハロンで大きく落ち込み、それで後続の餌食になってしまうから。ところが今回はそのラスト1ハロンを12秒0と逆に上げる、同じ馬とは思えない想像を絶する走り。こういう走りが今後もできるなら、第2のピークを迎えることになっても驚けないだろう。
1着 (5)番 リュウセイウンカイ(2番人気)
2着 (10)番 ライジンサン(1番人気)
3着 (8)番 ウルトラコタロウ(4番人気)
世代別定量重賞完全制覇がかかったライジンサンがトップ抜けし、そのまま押し切るかに思われたが、残り10mを切ってから失速。これに唯一喰らいついていたリュウセイウンカイが逆転し、最後の1冠をもぎとった。同馬は3歳時まで重賞はおろか特別にも出走経験がなく、今期になって一気に成長した勢いで既成勢力を呑み込んだ形。更なる伸びしろがあるのか長い目で見ていきたい、注目すべき存在だと思う。
