ばんえい帯広「帯広記念」全頭解説(2026年1月2日 17:00発走)
2026年 01月 01日
ばんえい競馬には“●歳3冠”とか“旧4市競走完全制覇”など、完全制覇に関する称号がある。昨年に続き今年も帯広記念はメムロボブサップの“古馬重賞完全制覇”なるかに注目が集まっているが、もっとスマートに、かつその偉業が伝わるような新しい言葉はないかと考えていた。これまでも個人的に“定量4冠”(イレネー記念・ばんえいダービー・天馬賞・ばんえい記念)とか“ばんえい3冠”(ばんえい十勝オッズパーク杯・ばんえいグランプリ・ばんえい記念)という言葉をこのブログで記したことがある(広まってほしいけれど・・・)が、今回ばかりは良い言葉が出てこなかった。もし皆様の中にいい言葉が浮かんだという人がいたら、主催者に進言してみてはいかがだろうか。
おことわり・前期は2025年3月までのシーズン、今期は2025年4月以降を意味します。また世代別競走に触れる際は、年齢を重ねた年明け後に行われるレースも含みます。
ばんえい帯広競馬8レース「第48回 帯広記念」(古馬重賞・200m)
<全頭解説>
(1)番 コウテイ
過去2年、このレースではいずれも第2障害をひと腰で上げてトップ抜けしたように、高重量戦における障害力は群を抜く。そして昨年はそのまま最後まで粘り通し、重賞初制覇をビッグタイトルで手にしている。課題は最後の平地力で、昨年はメムロボブサップより30キロ軽かったけれど、今回は10キロ差。メンバーで最も軽い890キロで戦えるのは有利でも、そこは厳しく映る。
(2)番 メムロボブサップ
この競走は今期の獲得賞金によって重量が加算されるため、前半に活躍すればするほど条件が不利になる。そのために今期はレース数を極力絞り、有利な重量でこの舞台に立つことを念頭に置いたスケジュールを組んだ。それにより今年は、過去4年より30キロ軽い900キロで戦える。これが完全制覇の呼び水になるのか、それとも今期最高より100キロ以上重いソリに応えてしまうのだろうか。
(3)番 コマサンエース
前期は4歳世代ながら果敢にばんえい記念に参戦して4着。その経験が活きたのか、重量が重くなる秋になって岩見沢記念とドリームエイジCを連勝し、調子を上げてきた。気になるのはメムロボブサップとの直接対決で敗れた前走、5キロ重いソリを曳いていたが、今回は10キロ重い910キロを曳くこと。このレース初出走でこの条件は、決して楽ではない。
(4)番 クリスタルコルド
前期は北斗賞と旭川記念を連勝するなど前半戦で活躍したが、帯広記念とばんえい記念には参戦しなかったので、満を持しての初参戦である。過去最高は北見記念で曳いた860キロで、そこでの結果が5着と4着。しかし4着だった今期はひと腰で第2障害を抜けているので、必要以上に不安に思うことはないか。それでも900キロを曳く力があるのか、試金石の1戦だ。
(5)番 キングフェスタ
岩見沢記念で古馬重賞初制覇を飾るなど、今期は11戦8連対の好アベレージで、初めてこの舞台に駒を進めた。やはり初参戦だった北見記念で870キロを曳いて2着なら、910キロを曳く今回も対応できる可能性は十分ある。しかし前走ドリームエイジCでは、残り1mで力尽きて転倒して競走中止。その後1ヶ月あまり使えなかったことを考えると、今回は不安の方が先に立つ印象だ。
(詳細な出走表は地方競馬全国協会のオフィシャルサイト等で確認してください)
明日1月3日は、ばんえい帯広・川崎・園田の3場で重賞が行われますので、その各競走の見どころを掲載します。
1着 (2)番 メムロボブサップ(1番人気)
2着 (4)番 クリスタルコルド(5番人気)
3着 (1)番 コウテイ(4番人気)
メムロボブサップ・・・道中は常に先行集団に位置し、レースの主導権を握っていた。第2障害はひと腰で抜けることはできなかったものの、そこで崩れることなく先頭で抜けると、後に続いたクリスタルコルドとの差を徐々に広げて快勝。5度目の出走で悲願の帯広記念初制覇を飾るとともに、古馬重賞完全制覇の金字塔を成し遂げた。これで残された偉業は、今回でオレノココロに並んだ重賞勝利数最多記録(25勝)の更新と、ばんえい競馬における生涯獲得賞金額1位(あと220万円余)のみ。今期のばんえい記念でその両方を成し遂げるとすれば、個人的にはそこで引退でもいい気がするのだが。
コウテイ・・・過去2年はひと腰で上げてトップ抜けを果たしていたが、今回は第2障害でヒザを突くなどして大苦戦。過去2年より時計がかかる馬場だった影響かもしれないが、障害力の衰えだとすればこの先が心配だ。それでも第2障害を抜けてから粘るだけの馬が、そこでタカラキングダムを交わしたことは、前向きに捉えていいと思う。
タカラキングダム(4着)・・・第2障害に着いてから気がはやっていたか、仕掛けを何度も我慢させるシーンが。そしていざ仕掛けられるとヒザを突いてしまい、抜けた後には脚が残っていなかった。行く気に任せていたらという想いもなくはないが、これが第1障害までに遅れて巻き返す戦い方の難しさかもしれない。
