2025年12月30日の注目レース見どころ(笠松・大井・ばんえい帯広)
2025年 12月 30日
東京大賞典は終わりましたが、まだまだ見逃せないレースが続きます。ここでは本日行われる重賞レースの見どころを、発走時刻順に掲載いたします。
なお本日は、この他に水沢と園田で開催が行われます。
笠松競馬10レース「第29回 ライデンリーダー記念」(15:20発走)
(2歳・東海北陸交流重賞・1400m)
いわゆる“交流元年”の象徴的な存在だったライデンリーダーの名を、旧ジュニアグランプリの競走条件を引き継ぐ形で創設された第1回。当時は東海地区の2歳王者を決める大一番だったが、牝馬限定の時代を経て、現在の形になったのが2020年から。ここ3年は名古屋勢が制しているが、今年はどうなるだろうか。
2頭遠征してきた金沢では、地元ナンバー1のエムティジークが参戦してきた。デビュー3戦目で初勝利を挙げると、その後重賞3連勝を含む5連勝中。コース変わりや遠征競馬といった課題はあるが、この距離ならスピードで押し切ることは可能。2021年のエムティアンジェに続く、金沢勢の制覇なるかに注目が集まる。
名古屋勢はネクストスター競走を制したミモザノキセツが参戦する。豊かなスピードでこの時は逃げ切り勝ちを収めたが、その後のゴールドウィング賞では逃げられえずに大敗。当時は1700mの外枠という、逃げ馬には難しい枠を引いた影響もあっただけに、この舞台なら巻き返し可能な気はする。ただし負けるときは大きく崩れる傾向にあるので、この時3着だったマンデーロウリュウの方が、安定感という意味では魅力的。前走ラブミーチャン記念4着で、コースを経験している点も強みだ。
5年ぶりの勝利を目指す地元笠松勢は、リバーストリートが筆頭格。前走ネクストスター競走は2着に敗れたが、その時勝ったヨサリはゴールドウィング賞で3着と好走。道営時代にも重賞好走歴があり、実績面では遠征勢と互角。遠征勢を封じるシーンは十分あるだろう。
ただエムティジークを別とすれば、突出した経歴を持つ馬が不在の組み合わせ。地区レベルの差でエムティジークが何処にもいなくなるようなら、どんな結末になったとしても驚けない。大混戦の1戦といえるのではないだろうか。
大井競馬10レース「第19回 東京シンデレラマイル」(16:30発走)
(古馬牝馬重賞・1600m)
南関東ではかつて、牝馬戦線の拡充と称して牝馬限定重賞が乱立した時代があり、この競走もその頃に創設された1戦。ただそれらの競走が総じて短命に終わる中、今まで存続しているのは、南関東限定で行われる唯一の古馬牝馬重賞になっているのもあるのだろう。それ故に毎年激しい戦いが見られる、楽しみな1戦になっている。
今年はベルクラシアスの東京大賞典出走という驚きがあったが、そういう選択をしたくなる程、3歳世代が充実している。中でも統一グレードのマリーンCを逃げ切ったプラウドフレールは、昨年末の東京2歳優駿牝馬を制して以降、3歳牝馬路線を牽引した存在。前走JBCレディスクラシックは自分の競馬ができずにシンガリ負けに終わったが、この組み合わせなら当然巻き返しを期待できるだろう。
またそのライバルとしてしのぎを削って来たホーリーグレイルは、前走園田の楠賞に遠征し、全国の強豪相手に競り勝った。今年になってから脚質に幅が出て、どんな競馬ができるようになったことでスケールアップを果たしている。(浦和)桜花賞では1馬身半差で屈したが、逆転に向けた機運は高まっている。
古馬勢ではまず、JBCレディスクラシックから転戦してきたヘニータイクインとローリエフレイバーが注目される。前者は転入初戦でアランバローズを差し切るインパクトのある走りを披露。後者は久々に距離を短くしてきたが、東京2歳優駿牝馬を制した舞台に戻った上に、大外枠を引いたことが揉まれ弱さを抱えるこの馬にとって有利。強い相手にもまれた経験を、この舞台で活かしたいものだ。
この他ではマイルGP4着のオメガシンフォニー、埼玉新聞栄冠賞2着のツーシャドーといった、この秋に牡馬相手の重賞で好走した馬。さらに昨年2着のマーブルマカロンにトライアルを制したジゼルなど、役者は揃っている。この混戦を抜け出し、最後に何が笑うのだろうか。
ばんえい帯広競馬11レース「第54回 ばんえいダービー」(19:35発走)
(3歳重賞・200m)
ばんえい競馬は11月に、藤野俊一騎手と藤本匠騎手の大ベテラン2名が、調教師に転身するために引退した。その影響もあって主力級を中心に、騎手のシャッフルが激しく発生した。平地競走よりも騎手の比重が重いとされるだけに、これがレースにどう影響するのか、見逃せないポイントだと思う。
3歳3冠初戦のばんえい大賞典を制したスターイチバンは、2歳世代で翔雲賞を制し、その2強にいち早く追いついた存在。今期も夏以降に連勝街道を歩み、その勢いのままタイトルを手にした1戦だった。そして前走から手綱を取る阿部優哉騎手は、今月デビューの新人ジョッキー。いきなりの大舞台で、プレッシャーを撥ね退けるのかも注目だ。
2冠目のばんえい菊花賞を制したのは、この時が重賞初出走だったラポピージュニア。夏以降に力をつけていたけれど、この時は高速馬場になって、軽量の利を活かした恰好だった。その後クラスが上ってから苦戦しているのは仕方のないところなのだろうが、同世代相手に戻って巻き返せるだろうか。
2歳時にイレネー記念を制したキョウエイエースは、格付けが厳しく、また同世代相手にはハンデを課されることもあって、今期は1勝止まり。特に近2走は大きく崩れてしまったが、前走ばんえい菊花賞は今回より重い740キロを曳いていたもの。定量戦になる今回は、イレネー記念覇者としての意地を見せる舞台だ。
キョウエイエースとともに世代当初に2強を形成したスーパーシンは、今期はあまり使っていないが、4歳世代との混合重賞であるはまなす賞を制した。3走前にゴール前で転倒して競走中止した影響も、その後の戦いを見ればなさそう。前走スターイチバンを破った勢いを、ここにぶつけたいところだ。
この他にも世代重賞で幾度となく波乱の立役者となったウンカイダイマオーや、ばんえいオークスを制した牝馬ナンバー1のホクセイキラリなど、この世代を賑わせてきた馬が勢ぞろいした。あくまでも現時点における世代王者を決める1戦だが、本格的に古馬重賞戦線に加わるだろう2-3年後に思いを馳せながら、見つめてみたいと思う。
(詳細な出走表は地方競馬全国協会のオフィシャルサイト等で確認してください)
大晦日は大井で行われる東京2歳優駿牝馬など、開催5場すべてで重賞競走が行われます。その5競走全てを取り上げる予定ですが、記事の分割や当日午後の追記といった形で対応する可能性があります。
1着 (7)番 ミモザノキセツ(2番人気)
2着 (5)番 リバーサルトップ(4番人気)
3着 (1)番 ラブリーボニータ(10番人気)
9着 (2)番 エムディジーク(1番人気)
取消 (6)番 マンデーロウリュウ
人気を背負ったエムディジークはハナを奪ったものの、それまでに無理していたことと後続のマークがきつかったことで、3角で一杯に。そこで序盤3番手にいたミモザノキセツが先頭に立つと、最後まで後続を寄せ付けなかった。逃げられずにどうかと感じたが、揉まれず運べたら力を出せることを証明した。ただ1-2着がともに道営デビューで、近年生え抜きの素質馬が少ない東海地区の現状も、改めて感じる1戦だった。
1着 (8)番 ホーリーグレイル(4番人気)
2着 (11)番 コアリオ(16番人気)
3着 (6)番 ヘニータイフーン(2番人気)
7着 (4)番 オメガシンフォニー(1番人気)
勝ったホーリーグレイルは、激しくなった先行争いの直後で様子を見ると、勝負所から1頭だけ別次元の手応え。直線に向いて粘るプラウドフレール(6着)を捉えると、後は独り舞台だった。一本調子の逃げ馬だった2歳時から完全に差しを身につけ、スケールアップが著しい。2026年のJBCレディスクラシックが金沢1500mということからも、そこで地方勢のエース格を担えるのではと感じる走りだった。
2着コアリオは毎回ひと脚使っていた馬なので、気楽な立場と1頭強すぎる馬がいたことが味方した好走。一方でプラウドフレールは、1度スプリント戦を試して欲しい気がする。
1着 (5)番 キョウエイエース(2番人気)
2着 (7)番 スターイチバン(3番人気)
3着 (10)番 スーパーシン(1番人気)
第2障害をほぼ同時に抜けた人気3頭による競り合いが、最後まで続く好レース。これを残り10m付近から抜け出したキョウエイエースが、2歳時におけるイレネー記念に続き、3歳世代の頂点に立った。見どころでも触れたように、キョウエイエースは前走で740キロを曳いており、今回は10キロ減。対して敗れた2頭は今回曳いた730キロは初体験だったので、その差がゴール前に現れたのでは。それでもこの3頭を中心に、この世代は未来が明るいと感じるだけに、順調に成長してほしいものである。
