JRA中京「チャンピオンズカップ」見どころ(2025年12月7日 15:40発走)
2025年 12月 06日
中京競馬11レース「第26回 チャンピオンズカップ」(古馬・GⅠ・1800m)
出走16頭の戦績を振り返れば、統一グレードタイトルを持つ馬が実に14頭。残る2頭も統一GⅠ2着があり、ここだけ着目すれば確かにメンバーは揃ったといえる。その一方でフォーエバーヤングとミッキーファイトという、現代のダート競馬を牽引する2頭に見向きもされない1戦であることも事実。この2頭に迫る存在が見えてくるかが、このレースにおける最大の見どころといえるだろう。
その意味で注目されるのは、3歳馬ナルカミの存在だろう。前走ジャパンダートクラシックで、3歳3冠を目指したナチュラルライズを寄せ付けずに逃げ切り勝ち。昨年このレースを制したフォーエバーヤングより0.4秒速い2分3秒7で駆け抜けたこともあり、このスピードが古馬相手で通用すれば、勢力図を塗り替える分岐点になり得る。唯一の敗戦が今回と同じ中京1800mというのは気になるが、どんな走りを見せるか楽しみである。
もう1頭新興勢力として注目されるのがダブルハートボンド。目標としていたJBCレディスクラシックは補欠に泣いたが、その鬱憤を晴らすかのように、前走みやこSで1800mの日本レコードをマークする圧勝劇を披露した。当時とは比べ物にならないくらい相手が揃ったが、7戦6勝と底を見せていない所は魅力的。2015年のサンビスタ以来となる、牝馬による制覇のチャンスは十分あるだろう。
既成勢力では、統一GⅠ4勝のメイショウハリオがラストランに臨む。4月に川崎記念を制し、アクシデント明けだった前走JBCクラシックで2着に追い込むなど、まだまだその末脚は健在。有終の舞台に主戦を務めた浜中傑騎手が負傷で騎乗できないのは痛手だが、代打を務める武豊騎手がその想いを引き継いでくれるはずだ。
一方で2年連続2着に終わったウィルソンテソーロは、今年マイルチャンピオンシップ南部杯で統一GⅠ2勝目をマークしたが、昨年までの安定感は失っている。また自身を含め、JBCクラシックで同競走出走組が見せ場なく終わったこともあり、そこから巻き返せるのかも問われる1戦である。
この他にも今年の帝王賞でミッキーファイトに迫ったアウトレンジに、前走みやこS4着で復調の兆しを見せたラムジェット。さらにJBCレディスクラシック2着のテンカジョウなど、有力馬は十指に余る混戦模様。そんな中で今年は地方から岩手所属のヘリオスが参戦する。中央時代に手にできなかった重賞タイトルを、中央時代の主戦場ではなかった1800mで手にしたのは驚いたが、裏を返せばそれだけ岩手のレベルが低迷していることを意味する。ここは1頭でも多く負かすことが目標となるだろう。
(詳細な出走表は日本中央競馬会のオフィシャルサイト等で確認してください)
1着 (2)番 ダブルハートボンド(3番人気)
2着 (8)番 ウィルソンテソーロ(2番人気)
3着 (7)番 ラムジェット(7番人気)
13着 (12)番 ナルカミ(1番人気)
ダブルハートボンド・・・1番枠から好スタート切り、ハナを主張したウィリアムバローズ(16着)に乗る形で2番手に。途中シックスペンス(11着)に被されて位置取りを下げる場面もあったが、かえって脚を溜められた格好になり、4角手前で2頭の外に持ち出し、直線で力強く抜け出した。最後はウィルソンテソーロが並びかけてきたが、最後まで交わさせず、レース史上2頭目となる牝馬による制覇を達成した。
2着以下を差し馬が占める中、先行して自ら動いて抜け出し、最後まで押し切った内容は横綱相撲と言いたくなるほど。ダート競馬に牝馬路線が確立していなかった黎明期のホクトベガやファストフレンドといった、牡馬相手に頂点に君臨した牝馬が久々に誕生したことを告げる勝利だった。この先にどんな舞台を目指していくのか、そしてフォーエバーヤングやミッキーファイトと戦う機会があるのか、大変楽しみである。
ラムジェット・・・中央が舞台になるとラストで脚を使えるかわり、位置取りが後ろになってしまう。これでは余程乱戦になってくれないと勝つには厳しく、最後大外から豪快に伸びてきたものの、前走同様に勝負が決してから伸びてきた印象だ。それでも一時期の不振を脱したのは確かで、2度目の統一GⅠ奪取のために必要な歯車を探すいいチャンスではある。
メイショウハリオ(4着)・・・4角手前から外々を回って一気に追い上げ、その勢いで坂下では抜け出したダブルハートボンドに並びかけようとする場面も。ただ早仕掛けだったこともあってそこで止まってしまい、最後は3着も失った。もっと脚を溜められたらとは思うが、無事にラストランを終えたのだから、それで十分だろう。
ヘリオス(14着)・・・離れた最後方からバテた馬を交わしただけ。統一グレードでは1年以上2桁着順が続いており、ここで通用する力はなくなったと考えるしかなさそうだ。
