ゴールデンウィークの注目レース見どころ 2025年5月8日版
2025年 05月 07日
カレンダー上のゴールデンウィークは終わりましたが、8日にも門別・船橋・園田で重賞競走が組まれております。今後に向けて注目すべきこの3競走の見どころを発走時刻順に紹介し、ゴールデンウィーク期間中の見どころ掲載を終わらせたいと思います。
園田競馬11レース「第2回 西日本クラシック」(16:10発走)
(3歳・西日本地区交流重賞・1870m)
園田は今年、1冠目の菊水賞を含む6戦無敗のオケマルが、全国的な注目を集めている。しかし菊水賞終了後に地元限定戦中心のローテーションを公言し、ここは不在。遠征勢に負けて期待をしぼませたくないという姿勢もあるが、そもそもこの競走の1着賞金が菊水賞の1000万円よりも少ない800万円。以前から地方交流重賞より地元限定重賞の賞金が高いことに苦言を呈してきたが、それも参戦を見送る一因だと思う。
しかも今年は昨年大挙して遠征した高知勢の参戦がなく、遠征馬は笠松からの1頭だけに。そのスターサンドビーチは重賞戦線では入着ラインに届くかどうかの力量だが、前走1900mで行われた準重賞を、向正面からのロングスパートで快勝。距離にメドを立てた上で、地元勢に重賞勝ち馬がいない組み合わせであれば、チャンスのある存在といえるかもしれない。
対する地元勢は、1冠目の菊水賞出走組が4頭だけで、力関係がやや掴みづらい。その菊水賞出走組で最先着だったジーニアスレノンは、デビュー勝ち後は全て重賞を使われ、兵庫若駒賞2着に菊水賞3着と、今回出走組では上位の実績を持つ。ただ対オケマルは3戦続けて2秒以上千切られており、これをもって信頼するのは危険なように映る。
菊水賞不出走組で似たような経歴を持つのがラズライトタッカー。こちらも勝利はデビュー戦だけだが、園田ジュニアカップと兵庫ユースカップで3着。4着以下がない安定感は評価して良く、先着を許した馬が今回いないという組み合わせも魅力的に映る。ただ逆にいえば、重賞戦線に加わっていない馬との力関係は、未知だということでもあるが。
その意味で注目したいのは、中央未勝利で転入してきたピコブルーとレイヤーの2頭だ。前者は転入後オール連対の安定感があり、後者は同じ舞台で行われた中央未勝利交流で2度2着の実績がある。いずれにしても抜けた馬がいない組み合わせだけに、展開ひとつでどうにでもなる1戦ではないだろうか。
船橋競馬11レース「第39回 東京湾カップ」(20:05発走)
(3歳重賞・1700m)
羽田盃のアンダーカード、もしくは東京ダービーに向けた裏街道という位置づけもあり、例年頭数が揃うが今年は9頭立て。しかしこのレースは頭数関係なく波乱含みで、春開催になってから1-2番人気で決着したのはわずか2回しかない。初めて春に行われた2004年の覇者で、後に東京ダービーを勝ち、東京大賞典連覇を果たしたアジュディミツオーも、ここでは3番人気だった。
注目したい存在は、デビューから4戦無敗のジュンハーベストだ。好位につけて直線で抜け出す優等生な走りは他を圧倒する訳ではないが、負けていないという事実はとにかく魅力的。重賞戦線を走っている馬との対戦は初めてになるが、ここも突破するようだと、東京ダービーでも秘密兵器として注目される存在になるはずだ。
先月行われたクラウンカップからの転戦組は2頭。4着だったケンシレインボーは、3月に行われたトライアルを快勝。当時2着だったグレアネオンライトが東京プリンセス賞で2着に入ったように、能力的には侮れない。また5着だったプレミアムバンドは、雲取賞でも5着に入ったように力はあるはずだが、地元限定重賞でも入着ラインを越えられない。壁を超える走りが見られるだろうか。
またジュンハーベストが4連勝目を飾ったレースで2着だったジョートピーと、全4勝を船橋コースで挙げているアッカーマンは、先行力が武器。スンナリ先行できれば押し切る力をあるだけに、折り合うかどうかがレースのポイントだろう。ここまで名前が出なかった馬も力は秘めているので、最後まで手に汗握る激戦を期待したいものである。
門別競馬12レース「第15回 コスモバルク記念」(20:35発走)
(古馬・地方全国交流重賞・1800m)
ホッカイドウ競馬の古馬重賞の開催順は、かつては複数の競馬場を転々としていたこともあり、一定ではなかった。それが事実上門別の集中開催となり、また2011年に古馬中長距離路線の幕開けを告げる重賞としてこのレースが創設されて以降、中長距離路線に関しては現状のスケジュールがほぼ定着した。それもあってこのレースは、その年のホッカイドウ競馬を占う大事な1戦となっている。
注目は何といっても昨年の古馬中長距離重賞を完全制覇したベルピットである。特に昨年の前半戦は手が付けられない強さを披露し、全国区での活躍も期待されたほど。ところが満を持して参戦した名古屋大賞典で見せ場なく9着に終わり、今期初戦は先行馬を捕まえられずに2着。これは昨シーズンの終盤に、レースを本気で走っていない気性面が垣間見えてきたことが原因か。もしそうなら、決して楽観視はできないだろう。
一方で昨年末の道営記念でベルピットと叩き合いを演じたアナザートゥルースも、名古屋大賞典5着は良かったものの、連覇を目指して始動戦に選んだ東海桜花賞が5着。明けて11歳という部分から来る衰えだとすれば、こちらも信頼が揺らいでいる。地元に戻って立て直すことが出来るだろうか。
ベルピットが2着に敗れた今期初戦で、活気ある走りを見せたのがヒストリーメイカー。勝ったパッションクライと2頭で後続を離して逃げ、直線半ばまで良く踏ん張っていた。当時の1・3着馬がいなくなって前進が期待されるが、こちらも明けて11歳馬。気ムラな所もあり、過度の期待をしづらいのは確かだ。
あともう1頭、北國王冠3連覇など、東海地区で長距離重賞を中心に活躍していたアンタンスルフレが転入初戦を迎える。1800mでも距離不足感が強いが、実績はこの中に入っても見劣らない存在。逃げても失速することが多い近況だが、侮ることはできないだろう。
(詳細な出走表は地方競馬全国協会のオフィシャルサイト等で確認してください)
ゴールデンウィーク期間中の見どころ掲載は、これで終了となります。
1着 (6)番 キミノハート(5番人気)
2着 (3)番 スターサンドビーチ(2番人気)
3着 (4)番 レイヤー(4番人気)
9着 (7)番 ラズライトタッカー(1番人気)
前走逃げて勝ったキミノハートが、再度に逃げからマイペースに持ち込んで一杯に逃げ切った。ただやはり目立ったのは、唯一の遠征馬スターサンドビーチの走り。最後の直線で進路取りを誤り、立て直す形になりながらあと1完歩で逆転という所まで迫った末脚は、このレースにおける唯一の収穫と評すべきかもしれない。
というのもオケマル不在の兵庫勢のレベルが、低いことを露呈した1戦でもあったから。勝ったキミノハートはオケマルと2秒以上の能力差があるとして、ではスターサンドビーチは地元に戻って駿蹄賞を無敗で制したカワテンマックスと、どの程度の能力差なのか。それを考えた時、改めてオケマルがこのレースに見向きもしなかった理由が垣間見えた気がする。
1着 (3)番 ケンシレインボー(3番人気)
2着 (1)番 プレミアムバンド(5番人気)
3着 (5)番 エスカティア(6番人気)
中止 (8)番 ジュンハーベスト(1番人気)
序盤から淀みない流れになり、差し馬が台頭する展開。勝ったケンシレインボーは道中後方にいたものの、距離ロスなく立ち回った上で直線力強く伸びてきた。流れが向いたのは認めつつも、トライアルを勝った時に破った相手が後に結果を出していたように、地力は確か。勝ちタイムも1分50秒を切って来たのは、やや時計が速い馬場だったにしても優秀で、さらなる飛躍を期待できる走りだった。
敗れた馬では、逃げて3着に粘ったエスカティアを高く評価したいところ。道営時代に長い距離で好走していた経験が、この舞台で発揮されたと感じている。
1着 (6)番 ベルピット(1番人気)
2着 (4)番 ヒストリーメイカー(3番人気)
3着 (7)番 アナザートゥルース(2番人気)
近走不本意な競馬が続いていたベルピットだが、久々に勝負所から唸るような勢いで前を捕まえに行く姿が見られた。こういう走りができれば地元に敵はおらず、最後は突き放す一方の圧勝だった。それでも今回は前走敗れたパッションクライが不在で、道営記念で競り合ったアナザートゥルースは阿部龍騎手への急遽乗り替りの影響が否定できなかった。つまりこの1戦だけで完全復活と、手放しで喜ぶのは早計だと考えている。
