ゴールデンウィークの注目レース見どころ 2023年5月7日版
2023年 05月 06日
5月5日に石川県能登半島で発生した震度6強の地震の影響で、この日場外発売を行っていた金沢競馬場では発売を打ち切ったという。今のところその続報はないため、7日の開催は予定通り行われるものと思われるが、今後の余震等によっては金沢競馬の開催に影響が出る可能性があります。今後主催者からの情報に、ご注意いただくようお願いいたします。
<お知らせ>
本日はこの記事で取り上げるばんえい帯広・盛岡・金沢の他、高知・佐賀でも開催がございます。
盛岡競馬11レース「第48回 シアンモア記念」(18:05発走)
(古馬重賞・1600m)
今シーズンの岩手競馬は、1~2ヶ月ごとに盛岡と水沢が入れ替わるスケジュールに戻った。その関係でこのレースは今年盛岡で行われることとなり、春の時点でマイルチャンピオンシップ南部杯と同じ舞台を地元一線級が戦う舞台となっている。
メンバー的には同じ距離で2開催前に行われた赤松杯の上位6頭が出走し、さながら再戦ムードだ。その赤松杯を制したグローリグローリは、3月の転入初戦を圧勝した勢いをぶつける形で、今期初戦だった既成勢力を一蹴した。中央時代の最後は障害を使っていたので見逃されがちだが、元OPでしかも限界を見せていなかった馬。当時の力があれば戦えた訳だが、今度は相手が使われた強みがある。それを振り切って3連勝となるだろうか。
この時今期初戦で2着だったのは、前年覇者のヴァケーション。昨シーズンは結局この1勝だけで終わったが、マーキューリーC3着で岩手競馬の年度代表馬に選出された。前走はあくまでたたき台だったし、南関東時代から左回りでといわれた馬。地元馬同士では初めて盛岡コースを戦うだけに、今回は言い訳が利かない舞台。2歳時に全日本2歳優駿を制した底力を、発揮してほしい1戦だ。
昨年末に転入し、いきなりトウケイニセイ記念と桐花賞を連勝したノーブルサターンは、やはり今期初戦で臨んだ赤松杯は4着。ヴァケーション以上に仕上げに余裕があったという話を聞くので、大幅な上積みは期待できるだろう。ただ南関東時代、左回りでの戦いは決していいとは言えなかったので、初経験となる盛岡コースは課題になる。克服すればアッサリの力はあるけれど。
一方で昨年に続き別路線で向かったのがゴールデンヒーラー。昨年は3月に1度使って直行したが、今年は前開催の栗駒賞から始動したのは、間隔を詰めた方が良いという判断から。その栗駒賞は力の違いを示す、着差以上の圧勝で、始動戦の内容としては赤松杯組を上回る。昨年マイルチャンピオンシップ南部杯5着の底力を、ここで発揮してもらいたいものだ。
金沢競馬11レース「第4回 利家盃」(18:15発走)
(古馬重賞・2000m)
開幕重賞の金沢スプリングC(今年は金沢競馬移転50周年記念)と、春の大一番である百万石賞の間に組まれる中長距離重賞として、2020年に創設された重賞。中長距離路線を主戦場とする馬には、間隔が空かずに重賞を使えるのは悪くないが、特色があるかとなると首をかしげるところもある。下級条件の馬が使いやすい斤量設定にするなど、何か工夫があってもいい気がする。
地元の大将格であるハクサンアマゾネスは、このレース3連覇を目指して今年も出走する。金沢の地元限定戦で初めて連敗し、背水の陣だった前走金沢競馬移転50周年記念で、強気な逃げから逃げ切り勝ち。スタートを決めて逃げられれば、まだ主役の座を譲らない強さを披露した。逆にいえばこの馬について回る課題はスタート。ライバルたちはそのミスを待たなければいけないのだろうか。
一方で今後に向けて期待したい存在が、金沢競馬移転50周年記念で2着だったエムティアンジェだ。2歳時に世代の頂点に立ちながら、ダービーシーズンを棒に振ってしまったが、その素質を前走で発揮した格好だ。まだ成長の余地がある明け4歳馬ゆえ、これから差を詰めていけるはず。ここで逆転するには相手のミスが必要かもしれないが、足掛かりになる内容が欲しい1戦だろう。
これ以外では転入間もない、ハクサンアマゾネスと初対戦組の走りに注目したいところ。中では元中央OPで、前走破格のタイムで圧勝したトランスナショナル。また今期3連勝でいきなり重賞にぶつけてきたベルグハイムも、どこまで戦えるか気になる。いずれにしてもハクサンアマゾネスを巡る1戦であることは、間違いないレースだ。
ばんえい帯広競馬11レース「第16回 カーネーションカップ」(18:15発走)
(古馬牝馬重賞・200m)
2008年にこのレースが創設された際は、秋のクインカップ、年明けのヒロインズカップとともに古馬牝馬3冠ともいえる体系だった。しかし翌2009年からクインCは明け4歳限定の競走となり、このレースも一時期準重賞に格下げされた時代がある。2020年に再び重賞に戻ったことで、貴重な古馬牝馬の重賞として存在感を発揮している。なお回次は、準重賞時代も含めて引き継がれている。
最も重い690キロを曳くのは、明け5歳世代の2頭。その2頭とは昨シーズン、4歳世代3冠最終戦の天馬賞で1-2着となったサクラヒメとミソギホマレだ。サクラヒメは3歳世代でもばんえい菊花賞を制するなど、牡馬を含めた世代トップクラスの実力馬。ミソギホマレも昨シーズン、4歳世代3冠2戦目の銀河賞で初タイトルを獲得し、充実したシーズンを送っている。しかしどちらも春先は苦戦する傾向にあり、昨年のこのレースでもサクラヒメは5着、ミソギホマレは10着に終わっている。今シーズンを占うには、少々条件が厳しいかもしれない。
それより若い明け4歳世代も3頭が出走するが、その中ではばんえいオークスを制したダイヤカツヒメだろう。当時は人気薄の激走という雰囲気だったが、これで自信をつけたか牡馬相手のばんえいダービーで5着。年度末のチャンピオンCも重量差を活かして強豪相手に小差の5着と、重賞戦線で見せ場を作っている。今期初戦も2着と上々のスタートを切っており、30キロ軽い重量差を活かして、どこまで戦えるか注目したい。
古馬勢で見逃せないのは、昨シーズンのヒロインズCを制したナカゼンガキタ。2歳時から重賞戦線を賑わせ、4度目の出走にして初めて牝馬の頂点を獲得。牝馬として明けて9歳となってトップクラスで戦うケースは少ないが、まだ簡単に若い世代に譲れないところ。しかも最重量より10キロ軽い680キロで戦えることから、重賞に再昇格した2020年以来、2度目の制覇を狙える条件が揃っているかもしれない。
(詳細な出走表は地方競馬全国協会のオフィシャルサイト等で確認してください)
重賞競走の見どころをブログで紹介するゴールデンウィークの特別対応は、今回で終了となります。
1着 (5)番 ノーブルサターン(5番人気)
2着 (3)番 スズカゴウケツ(8番人気)
3着 (6)番 セイヴァリアント(4番人気)
6着 (7)番 ゴールデンヒーラー(1番人気)
逃げ馬不在の1戦で好スタートを決めたゴールデンヒーラーが逃げたが、まさかと思える4角一杯。慣れない戦い方が良くなかったとか、中1週が合わなかったとか敗因になりそうなポイントは沢山あるが、勝った馬が想像以上に強かったことも大きいと思う。
その勝ったノーブルサターン。3番手を抜群の手応えで進み、4角で先頭に並びかけると力強く抜け出した走りには、前にいた実力馬を沈める力があった。1度使われて一変したのもあるが、今期の岩手古馬戦線が1強ムードになる序章だった可能性も。それほど圧巻の強さだった。
1着 (5)番 ハクサンアマゾネス(1番人気)
2着 (2)番 トランスナショナル(2番人気)
3着 (8)番 エムディアンジェ(3番人気)
前走同様スタートを決めたハクサンアマゾネスが、最後まで後続を寄せ付けずに逃げ切り勝ち。この馬の強さは再三指摘しているので一言で片づけるが、課題のスタートが決まれば、こういう姿をまだ見続けることになるはずだ。
それ故に注目は、エムティアンジェがどこまで喰い下がれるかだったが、2番手追走も2周目3角でついていけなくなった。この高い壁を乗り越えるまで時間がかかる印象を与えたが、前走より踏ん張れなかった所を見ると、距離も少し長い可能性を感じている。
1着 (5)番 ダイヤカツヒメ(2番人気)
2着 (1)番 サクラヒメ(1番人気)
3着 (9)番 ピュアリーナナセ(6番人気)
除外 (6)番 ナカゼンガキタ
人気勢が後続を離す展開になったが、第2障害で最初に仕掛けたダイヤカツヒメがひと腰でクリアして、そのまま後続を寄せ付けずに圧勝した。開幕直後と比べ軽い馬場で行われたことで、重量が軽いこの馬が積極的にレースを作り、先輩を破る勝因に。今期は牝馬戦線中心のローテーションだろうが、4歳世代3冠にも顔を出して路線を賑わせるはずだ。
1番人気のサクラヒメは、第2障害の頂上で一瞬ヒザを突くミスが。この馬としてはこの日の馬場でも重く感じるレベルで、先に仕掛けられたことに対する焦りが要因だと思う。
