名古屋「かきつばた記念」など、ゴールデンウィークの注目レース見どころ 2023年5月2日版(名古屋・金沢・船橋)
2023年 05月 01日
<お知らせ>
この記事で取り上げる競馬場の他、盛岡・園田でも本日は開催がございます。
名古屋競馬11レース「第25回 かきつばた記念」(17:00発走)
(古馬・JpnⅢ・1500m)
詳細は後日掲載するコラムでも触れるが、来年から本格始動する新ダート競馬体系に伴い、このレースは来年から3月に移設。また負担重量も2017年からハンデ戦で行われていたが、グレード別定に戻ることになっている。ところがハンデ戦になって以降の6回中、4回が1-2番人気で決着と、大きな波乱は起きていない。果たして今年は順当に決まるのだろうか。
昨年のゴールデンウィークはかしわ記念に出走した(3着)テイエムサウスダンが、今年はこちらに矛先を向けてきた。統一グレード5勝の実績は断然も、ハンデは何と61キロ。ハンデ戦で行われる地方主催の統一グレードで、60キロ以上のハンデがつけられたのは史上初。自身も58キロまでしか経験がない中で、この斤量を克服できるかは、このレースを占う大きなポイントとなるだろう。
近況が良いのはドライスタウト。昨秋に復帰後はマイル以下を選んで使い、前走フェブラリーSでは4着。2歳時に全日本2歳優駿を制した時の力強さを取り戻しつつある。実績や近況のレース内容を考えれば、58.5キロのハンデは厳しいとは思えない。2つ目の統一グレードタイトルをここで掴み、今後の飛躍につなげないところである。
同じ58.5キロには、昨年2着のヘリオスもいる。統一GⅠでも好走する力がありながら、まだ統一グレードは未勝利で、強気な競馬でタイトルを手繰り寄せたいところでは。2歳時に兵庫ジュニアGPを制しているデュアリストは、その後1200mのOP特別3勝の実績もあって、ハンデは59キロ。ハンデに加え、距離延長という課題と向き合う1戦である。
地方勢では前走東海桜花賞を制したルーチェドーロが大将格といえるが、前走の勝ちタイム1分33秒2で通用するかどうか。56キロのハンデも、やや見込まれた気がする。昨年のサマーチャンピオン2着があるコウエイアンカは、当時より1キロ重いといっても53キロ。園田勢の好走が多い1戦でもあり、ハンデ差を利して台頭するチャンスはあるだろう。
金沢競馬11レース「第4回 ノトキリシマ賞」(18:05発走)
(3歳牝馬重賞・1500m)
昨年までは生え抜き限定戦だったが、今年は転入馬も出走できるようになった歴史の浅い牝馬限定重賞。ところが第1回の覇者は、現役金沢最強のハクサンアマゾネス。昨年制したスーパーバンタムも石川ダービーと西日本ダービーを制するなど、出世レースとなりつつある1戦だ。
その系譜を継ぐことが期待される存在が、デビュー以来8戦無敗のショウガタップリだ。今期初戦となった3月15日に行われた準重賞は、相手が軽かったことを差し引いても楽勝。そこから間隔をタップリとり、万全の状態でここを迎えたはず。競馬に絶対はないけれど、ここは勝ち方が問われる舞台ではないだろうか。
そのため馬券の上では相手探しの印象が強いが、2歳時に重賞2着2回のダイヤモンドラインは、今期2戦とも敗れたことをどう判断するか。金沢プリンセスC2着があるピンクビジョンは、取消明けの今期初戦という臨戦過程が気になるところだ。
そうなると中央でデビュー後、高知を経て転入初戦だった前走が好内容だったスカイピースや、道営で2勝した後に南関東を経て転入後、一定の時計を出し続けているサザンフルーヴといった転入組も戦えそうに映る。これらの中からショウガタップリを脅かす存在が出てくるなら、この先の3歳路線が面白くなるけれど…。
船橋競馬11レース「第3回 若潮スプリント」(20:05発走)
(3歳重賞・1200m)
来年から本格始動する新ダート競馬体系で、兵庫チャンピオンシップが短距離戦に衣替えされることが決まっている。それだけにこのままでは日程がバッティングするこのレースをどうするか、議論が必要になっている。層の厚い南関東だからこそできる短距離重賞だけに、どう活かすかの視点で考えてほしいものだが。
重要な参考レースは4月10日に行われたTRとなるが、後方から長く良い脚を使って差し切ったスタードラマーは、これで南関東移籍後無傷の3連勝。また勝ちタイムの1分15秒0は、3月16日に行われたもう1つのTRより1.8秒も速い。この時に初の左回りをアッサリこなしたことからも、ここで更に連勝を伸ばすチャンスは十分あると思う。
ただしこの時2着だったワンダーランドは年明けデビューで、まだ素質だけで走っている感がある馬。激しい先行争いを制して最後まで踏ん張った3着のナックサンライズは、他の先行勢が惨敗しただけに、負けて強しの内容だった。また5着のメンコイボクチャンは、2歳時にイノセントCでスペシャルエックス(4月27日に門別で行われた古馬重賞のエトワール賞で2着)とクビ差の競馬をした実力馬。上位陣の実力は紙一重ではないだろうか。
もう1つのTRを制したクラティアラは、過去馬券圏外から外れた2戦がともに重賞。時計短縮の必要性に加え、相手強化となる舞台で結果を出せるかも問われる。ここで2着だったグリーリーは、徹底して減量騎手を起用してきた馬。山崎誠士騎手へのスイッチは鞍上強化だが、増量に馬が耐えられるかが課題となる。
別路線組では、昨年末に大井で1200mの準重賞を逃げ切ったハーンドルフは、スンナリ逃げると強さを発揮する。1番枠を味方につければ、押し切るシーンもあるか。1月に牝馬限定の準重賞を制したフジコチャンは、勝った時の時計の速さは高く評価されていた。初めての1200m戦でも、そのスピードが通用すればアッサリの可能性も。どの馬にもチャンスがある、大混戦と考えている。
(詳細な出走表は地方競馬全国協会のオフィシャルサイト等で確認してください)
次回は5月3日、園田競馬場で行われる兵庫チャンピオンシップを中心に、各地の重賞の見どころを紹介いたします。
1着 (8)番 ウィルソンテソーロ(2番人気)
2着 (12)番 ドライスタウト(1番人気)
3着 (7)番 ヘリオス(3番人気)
ウィルソンテソーロ・・・道中は先行グループを見る位置で進め、4角手前で行き脚がついて前を捉えると、一緒に抜け出したドライスタウトとの叩き合いをハナ差制した。他の中央勢より軽い56キロのハンデで戦えたとはいえ、外から豪快にねじ伏せた末脚は、楽しみが広がる内容。広い馬場が良さそうなので、舞台が合いそうなマイルチャンピオンシップ南部杯に出られるまでになってほしいという気持ちが湧いている。
ドライスタウト・・・道中2~3番手をキープして、あとは何処で抜け出すかと思っていたが、抜け出す前に後が来たのは誤算だったか。最後競り負けたのも2.5キロのハンデ差が影響したとしか言えないが、勝つと負けるでは今後のスケジュールが大きく違う。後々に響きそうな敗戦になった気がしてならない。
ヘリオス・・・逃げない形では相手なりしか走れないのは、再三指摘してきた。2番手からの競馬になった段階で、この結果は予測されたものだったか。絶対的な逃げ馬がいなかったので、強引にでも逃げる競馬を見たかった。
ルーチェドーロ(4着)・・・向正面で捲って進出したが、先頭まで抜け出せずに息切れ。仕掛けを我慢すれば3着があったかもしれないが、力負けの評価でいいだろう。
テイエムサウスダン(9着)・・・61キロのハンデ以前に、馬自身が自信を失っている。根本的な立て直しが必要だと思う。
1着 (4)番 ショウガタップリ(1番人気)
2着 (3)番 スカイピース(3番人気)
3着 (9)番 ダイヤモンドライン(2番人気)
結果だけ見ればショウガタップリの完勝であるが、3コーナーで逃げるスカイピースの内側に入れたように、余裕がある勝ち方ではなかった。これまでも後続が影も踏めず・・・という圧勝を繰り返した馬ではないが、また対戦していない転入組に、希望を持たせてしまう内容だった気がする。もっともこれまでの差す競馬から一転、逃げる競馬で相手を苦しめた、スカイピースの吉原寛人騎手の好騎乗も認めないといけないが。
1着 (5)番 メンコイボクチャン(7番人気)
2着 (10)番 フジコチャン(4番人気)
3着 (2)番 クラティアラ(6番人気)
5着 (6)番 スタードラマー(1番人気)
スムーズに2番手を回ったメンコイボクチャンが直線抜け出し、迫る後続を振り切った。1番枠で包まれる展開に泣いた、休み明けの前走から動きが一変。終わってみれば昨年のイノセントCで、スペシャルエックスと互角の競馬をした地力を発揮した1戦だった。最後迫った2着フジコチャンは、初の1200m戦でも十分対応し、今後の方向性が見えた。一方でスタードラマーは、大外枠でスムーズに運べた前2走と違い、揉まれて力を出せなかった1戦。今後の可能性なら、最後凄い脚で追い込んだワンダーランド(4着)を取り上げたい。
