大井「東京大賞典」全頭解説(2022年12月29日 15:40発走)
2022年 12月 28日
JBCの創設後、地方競馬年間最高賞金競走は東京大賞典からJBCクラシックに移っていた。しかし2015年に1着賞金が8000万円に戻り、肩を並べたことで、ダート競馬1年の総決算にふさわしい賞金額になった。そしてJBCクラシックが創設当初の1億円に戻った今年、東京大賞典も初めて1着賞金1億円の大台に乗せた。競輪とボートレースでも年末の大一番は1着賞金1億円(以上)を懸けた“1億円バトル”と呼ばれ、業界の枠を超えて注目を集めるが、今年からその称号を名乗れる東京大賞典も、同じような注目を集めてほしいと願っている。
<お知らせ>
年末開催におけるSPAT4“トリプル馬単”は、通常と対象レースが変わります。本日は8~10レースが対象で、また30日と31日は9~11レースが対象となります。
大井競馬9レース「第68回 東京大賞典」(古馬・GⅠ・2000m)
昨年の東京大賞典で4連覇を果たし、大団円を迎えたはずのオメガパフュームが、現役続行するというニュースで始まった今年のダート競馬。しかしそのオメガパフュームは、今年の東京大賞典を前に引退を発表。他にも多くの統一GⅠホースが競馬場を去った結果、昨年の東京大賞典に出走したメンバーが今年は1頭も出走しないことになった。それを寂しいと捉えるか、次なる希望と捉えるかは人それぞれだが、それぞれの想いを乗せてスタートを切る、年末の大一番となった。
<全頭解説>
(1)番 ゴールドホイヤー(川崎)
今年マイル戦線でブレイクしたスマイルウィをマイルGPで破ったように、スムーズな競馬が出来ると地力を発揮する。その意味で最悪な枠を引いたが、かえって思い切った競馬ができるかも。乗り方ひとつで距離を克服する可能性は残されている。
(2)番 ノットゥルノ(中央)
古馬相手の2戦は結果が出ていないが、日本TV盃は手変わりした影響は否定できないし、それ以前に左回りが良くない可能性も。今年ジャパンダートダービーを制した舞台に変わり、巻き返しの条件は揃った舞台。3歳世代の代表として、世代交代を告げる走りは期待できる。
(3)番 ライトウォーリア(川崎)
積極的な競馬で埼玉新聞栄冠賞と勝島王冠を連勝中と、勢いを持っての参戦。中央時代、統一グレードでは大敗続きも、OP特別勝ち当時の2着がメイショウハリオなら、ここで通用しない理由はない。徹底先行不在でもあり、スタートを決めてとにかく逃げたい。
(4)番 ドスハーツ(大井)
中央時代のOP昇級後は5着が最高で、転入時はやや頭打ち感があった。近2走2着でようやく上向いてきた印象はあるが、ここで戦えるかとなればさすがに厳しい。来年以降に向け、手がかりを掴むための力試しと捉えている。
(5)番 メイショウハリオ(中央)
帝王賞は展開に恵まれた面はあったが、自慢の末脚で昨秋から統一グレード3勝は、高い評価をすべき。ただ前走JBCクラシック5着について、関係者は左回りに敗因を求めたが、流れが落ち着いた際の課題が見えた気も。当時の上位組が不在となる今回は、真価が問われる1戦となる。
(6)番 ウシュバテソーロ(中央)
今年4月に初めて使われたダート戦で圧勝すると、ダートはここまで4戦3勝。しかも前走破った相手が一昨年の東京大賞典4着のヒストリーメイカーなら、ここでも格負けはしない。3勝全て2000m以上のスタミナ自慢なら、大井の馬場も合いそうな気がする。
(7)番 リンゾウチャネル(大井)
前走勝島王冠2着は、南関東でのベストレースといえる好内容。色々な距離を使われる中で道営3歳3冠の実績が色褪せてきた雰囲気もあったが、ようやく手応えを掴んだ気がする。それでもここで勝ち負けするには、前走以上の走りが必要とされるだろう。
(8)番 ショウナンナデシコ(中央)
かしわ記念を含む統一グレード4連勝を飾った春シーズンに対し、この秋は3戦連続3着。ハッキリした敗因はあるものの、勢いを失ったことは確かだ。その流れを変えるべく、今回は横山武史騎手との初コンビ。気楽な立場で新味を出せれば、決して侮れない。
(9)番 カジノフォンテン(船橋)
御神本訓史騎手との初コンビで臨んだ前走勝島王冠は3着。一昨年に同レースを勝った時とタイム的には同等だが、その後の飛躍を感じさせた当時のような凄みはなかった。それでも唯一の統一GⅠ2勝馬として、無様な競馬はできないし、一昨年2着の無念も忘れていないはずだ。
(10)番 サンライズホープ(中央)
それまで先行して失速する競馬から一転、追い込む競馬でみやこSを制覇。同じように末脚勝負に出た前走チャンピオンズCでも6着と、この戦い方にメドを立てた。同じような競馬をさせるならこの枠順は好都合で、それで末脚が届くかどうかという話になる。
(11)番 ミヤギザオウ(大井)<騎手変更>本田正重 →今野忠成
見せ場なく終わった前走勝島王冠は、レース中に落鉄があったという話。それを差し引いても羽田盃を勝った当時の状態に戻っていない印象で、もう少し時間がかかるのでは。ペースが速くなる統一グレードは、末脚を活かすには良い気がするけれど。
(12)番 アトミックフォース(船橋)
中央時代にダートは未経験も、転入後はダートで4戦3勝。その間に盛岡芝の地方全国交流競走連勝もあったが、転入後に凄みを感じる走りを見せているのはダートの方。これまでより相手は格段に強くなったが、それだけに未知の魅力溢れる存在である。
(13)番 レッドガラン(中央)
ダート初参戦がいきなり統一GⅠの前走チャンピオンズC。結果は11着だったが、勝ち馬と1秒差で手応えを感じたか、再びダートに投入された。ただ後方をついて回っただけの内容に見どころはなかったので、ダート2度目で劇的に変わる印象は乏しく映る。
(14)番 ラッキードリーム(兵庫県)
この夏に園田へ移籍すると、姫山菊花賞と園田金盃でジンギを続けて破り、頂点の座を奪った。ただJBC2歳優駿を制し、道営3歳3冠の実績を踏まえれば、驚く結果ではない。その門別と似たコース形態を持つ大井コースなら、初経験でも力を出せる舞台だと思う。
(詳細な出走表は地方競馬全国協会のオフィシャルサイト等で確認してください)
このあと、ばんえいダービーの見どころを掲載します。
1着 (6)番 ウシュバテソーロ(2番人気)
2着 (2)番 ノットゥルノ(4番人気)
3着 (5)番 メイショウハリオ(1番人気)
詳細は後日掲載する戦評記事で触れますが、大井コースは良さそうと記したウシュバテソーロは、適性が十分あったようですね。ただ地方勢もチャンスがあったように思えた組み合わせの中、中央勢が上位を占めたのは、中央勢の層の厚さを感じる結果だったように思います。
