「名古屋大賞典」戦評−ライバルたちが崩れる中、希望を手にしたサンライズソアの初タイトル
2018年 03月 30日
勝ったサンライズソアは、終始追い風が吹いていたと感じさせるほど、ライバルたちが自滅してくれた。その象徴はスタート直後に落馬したメイショウスミトモが、カラ馬として序盤の馬群をかき回してくれたこと。これで労せずしてスローペースに落とせたし、2番手につけたカツゲキキトキトも状態面に不安を抱えての戦い。精神的に楽な逃げとなり、最後も自身以上に切れる馬がおらず、流れに恵まれる形で手にした逃げ切り勝ちだった。
とはいえ、これまで好走しても勝ち切れなかった馬なので、どういう形であれ勝利を手にしたのは大きい。レースの選択肢も広がるし、逃げという新たな戦い方を手にしたことも、今後につながるはず。今回に限れば恵まれた結果でも、大きな希望を手に入れたことは間違いなく、更なる飛躍に向けたきっかけになってほしいと考えている。
この展開に泣いたのが、2着に終わったミツバだ。スタート直後にカツゲキキトキトに前に入られて行き場を失うと、そこに絡んできたカラ馬を避ける動きが加わり、さらに位置取りを下げてしまった。超スローの流れで位置取り争いに敗れたことは致命的で、長く良い脚を使っても届かなかったのはそのため。一番強い競馬をしたのは間違いなくこの馬だった。
それでも位置取りを悪くしたところで強引な競馬をしなかったことは、前向きに捉えたい。過去にはスローペースを嫌って途中から大逃げを打って勝ったこともあったので、今回勝つだけならその手があったかもしれない。それでも常識にかかる戦い方にこだわったのは今後に活きるはずで、これが実を結ぶ未来が待っていると信じたい。
3着に入ったキーグラウンドは、サンライズソアの真後ろを、終始馬なりで追走。余計な脚を使うことなく、最後の4コーナーから追い出されたが、そこで使えた末脚は他馬と同じ次元だった。サンライズソア以上に流れが向いたかも知れない中でこれでは、如何ともしがたい絶対能力の差があるということ。ダート統一グレードでここまで評価できない3着馬は、極めて珍しいと思う。
上がり馬として注目されたモズアトラクションは、最後の4コーナーでカツゲキキトキトとミツバに挟まれ、バランスを崩す不利が痛かった。それでも最後の直線でカツゲキキトキトを交わして4着に入った点に素質の片鱗は見せており、今後に期待はつながった。次走で改めて真価が問われることだろう。
地元の期待を担ったカツゲキキトキトは、2番手でレースを進めながら勝負所から手応えが悪くなり、5着に終わった。いつもなら戦い方云々を語りたくなるが、今回に限っては調整途上というか、無理にこの舞台に間に合わせてきた1戦と評するべき。それでも統一グレードの舞台から逃げずに戦った姿が、それを避ける馬(関係者)に対して、大きなメッセージになっていると思いたい。
(詳細なレース結果は地方競馬全国協会のオフィシャルサイト等で確認してください)
