「サマーチャンピオン」戦評−勝ったラインシュナイダーより、希望を感じた惜敗組
2017年 08月 22日
勝ったラインシュナイダーは3番手から抜群の手応えで進めていたが、仕掛けは3コーナー過ぎからゆっくりとしたもの。既にこの段階で前は捕まえられるという確信を持っていたのか、本当の意味でゴーサインが出たのは、タムロミラクルが外から迫ってからだった。他を圧倒するのではなく、ちょっとでも前に出ていればいいという乗り方で、着差以上に余裕のある勝ち方だったと感じている。
しかし今回は走り慣れた1400m戦で、ハンデも中央勢で最も軽い54キロ。また好結果が出ていた武豊騎手とのコンビと、これ以上ない条件が揃っていた。つまり今回はOP昇級2戦目でも、正念場といえた1戦だったかもしれない。その視点に立てば、今後も活躍できる可能性を繋げたとするのが正直なところ。まだ慎重な評価が必要ではないだろうか。
レース内容だけなら、2着に終わったタムロミラクルが1番良かったのではないか。後方でレースを進め、3コーナー手前からのロングスパートで一気に先行集団に追いついたが、その脚色は迫力十分だった。ハンデ差と相手が前で楽をしていた分、アタマ差競り負けてしまったが、前が止まらない流れで追い込んできた点は、高く評価して良いだろう。
これで地方の馬場は、統一グレードを3度使われて全て2着。距離云々よりも、地方の小回りコースで器用に脚を使って追い上げられる点が、この馬のセールスポイントなのかもしれない。更に末脚を磨きがかかれば、どこかで統一グレードを手にできるのではと考えている。
逃げたウインムートは直線でつかまり、3着止まり。レーザーバレットに厳しいマークを受けたように映るが、実際は楽な逃げを打てており、力は出し切った1戦。もっとも初ダートの前走逃げ切り勝ちだけで1番人気に支持されたのは過大評価だったし、55キロのハンデも見込まれていた。悲観する内容とはいえず、この経験を次走以降に活かすことができるかに、目を向けていいだろう。
レーザーバレットは積極的に2番手からレースを進めたが、しばらく結果が出ていないため、今までと違う競馬できっかけを求めた感がある。しかし今回のような競馬は初めてではなく、しかも結果につなげていない。4着という数字以上に、今後に悲観的になる内容で、年齢的な衰えが更に進んだと感じた1戦に映った。
連覇を狙ったグレイスフルリープは、見せ場なく5着止まり。上位馬とはハンデ差があったし、本気で走っていないという声も聞こえてきたが、これは昨年が相手に恵まれた1戦と判断すべき時期だろう。次走は韓国遠征(コリアスプリント)との話だが、過度な期待はすべきでないだろう。
地方勢では最後グレイスフルリープに1馬身4分の1まで迫った6着タッチスプリントが、唯一可能性を感じた走り。それでも5.5キロのハンデ差があっての結果なので、中央勢に通用したとはとてもいえない。地方馬同士の牝馬限定戦で、どれだけ戦えるかが現状のレベルと捉えたい。
(詳細なレース結果は地方競馬全国協会のオフィシャルサイト等で確認してください)
