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ばんえい競馬開幕特集 2017年4月23日

見出しのタイトルは開幕特集としたが、2017年度シーズンのばんえい競馬は既に21日に開幕している。その理由は後で述べさせていただくが、開幕日当日はYAHOOのトップページでもその風景が紹介されたように、注目度が全国に広がっているのは間違いないところ。全150日間にわたって繰り広げられる今シーズンが、大いなる飛躍を遂げる1年であってほしいものである。

静寂を切り裂いた、オレノココロの栄光への進軍−ばんえい記念戦評

まずはここまで取り上げていなかった、2016年度シーズン(以降、昨シーズン)を締めくくるばんえい記念について振り返っておきたい。連覇を目指すフジダイビクトリーと、ラストランとなった一昨年の覇者キタノタイショウ。さらに過去2年2着と涙をのんだニュータカラコマに、最強世代と呼ばれる7歳世代と役者が揃った。特に参戦すれば注目されたであろう昨年を回避し、満を持しての初登場となったオレノココロに、最大の注目が集まった。

レースはばんえい記念史上最低となる、馬場水分0.6%という乾いた馬場。この馬場を受けて各馬慎重な歩みが続き、その光景に場内は得も言われぬ静寂に包まれた。2分弱をかけて迎えた第2障害も、各馬が何度もひざを突いて大苦戦。そんな中、最初に第2障害を抜けたのは昨年同様にニュータカラコマ。直後にフジダイビクトリーや伏兵カイシンゲキらも抜けたが、降りてから詰まってしまう。すると5番手で通過したオレノココロが、1トンを曳いているとは思えない力強い足どりで、あっという間にゴボウ抜き。先頭に立ってからは正にワンマンショーといえる進軍を披露し、栄光のゴールテープを切ることとなった。

とにかくオレノココロ強さだけが目立った1戦だった。第2障害を抜けてからあれだけ力強い足どりを見せた馬は、歴代でもそう多くないはず。今年は特段に時計がかかる馬場だったが、もし昨年並みに軽い馬場だったら、第2障害を抜けてからノンストップで押し切れたかもと思わせるほど。2着を20秒以上千切ってしまうのも当然だ。これを見ると昨年出走していても勝てたかもしれないが、そうだとすれば今年これだけ強い勝ち方をすることができたかどうか。その意味でも、1年待った甲斐があったと感じさせた。

昨シーズンはオレノココロにコウシュハウンカイ、ニュータカラコマ、フジダイビクトリーが4強を形成し、1年間盛り上げていったが、終わってみればオレノココロがばんえいGP・帯広記念・ばんえい記念という“BG(ばんえいグレード)1”を完全制覇。これはばんえい記念が年明け開催となって以降、2004年度のスーパーペガサス以来となる快挙で、実態は1強だったのかもしれない。当然今シーズンもこの馬を中心に回るはずだが、既に後輩の脚音も聞こえている。凄い時代を迎えたものである。

2着にはラストランとなったキタノタイショウが意地を見せた。第2障害を抜けたのはオレノココロよりも後だったが、こちらも抜けてからの足取りが力強かった。帯広記念でも2着に入り、高重量戦で復活の狼煙を上げていたように、2年前に制した当時の力強さを取り戻していたと感じさせた1戦。この内容を見せられてしまうと、引退というのが非常に惜しまれるが、次なる役目でばんえい競馬を盛り上げてほしいものである。

3着に終わったニュータカラコマは、2年連続してトップで第2障害を抜けながら、そこから伸びなかった。昨シーズンも結局、4着以下は1回のみも、重賞は北斗賞の1つだけ。勝負弱さは今に始まったことではなく、これからも悩まされることになるだろう。逆に言えばそれが解消されれば、一気に頂点を窺える存在になれるとも取れるのだが。

連覇を狙ったフジダイビクトリーは4着。鬼門だった1番枠も影響しただろうが、昨年はじっくり溜めて、第2障害を抜けてから歩き切ることを目指した競馬が決まったもの。それと比較すると、今年は仕掛けが早かったかも。いずれにしても今シーズン、高重量戦でオレノココロに対抗する筆頭格にいるのは、この馬と考えていいだろう。

初出走となった昨年が3着に健闘し、前進が期待されたコウシュハウンカイは5着止まり。第2障害を抜けてから一旦2番手に上がったものの、詰まってからは次々に交わされてしまった。第2障害で何度もヒザを突いたことも含め、パワー勝負でオレノココロとの力量差が歴然と出てしまった感があった。

注目レース ばんえい帯広競馬10レース「青葉特別」(OP)

◎(本命) (6)番 センゴクエース
○(対抗) (5)番 オレノココロ
▲(単穴) (1)番 コウシュハウンカイ
☆(特注) (7)番 ニュータカラコマ
△(連下) (8)番 アスリート

<期待度> ◎単勝=B  ◎○ワイド=B  3連複BOX=B


昨年は開幕日に行われたOP特別が、今年は日曜日に最初のOP特別が組まれることとなった。開幕特集の記事をこの日にしたのはそれが理由なのだが、もう1つ理由がある。それは新王者となったオレノココロと、いよいよ古馬重賞路線に加わるセンゴクエース間の“ジョッキー問題”を紹介しておきたいからだ。

ご存知の方も多いだろうが、昨シーズンまで両頭とも鈴木恵介騎手を主戦に戦ってきた。当然同じレースに2頭乗る訳にはいかない以上、その選択は注目を集めることになる訳だが、実は既に昨年、4度の直接対決を経験している。

この4戦のうち開幕戦と7月のOP特別では、鈴木恵介騎手が手綱を取ったのはセンゴクエース。シーズン前半であることに加え、センゴクエースは世代戦中心のローテーションであったことから、この選択となったのだろう。この時オレノココロは、阿部武臣騎手とのコンビで登場していた。

一方で11月のドリームエイジCとその翌月のOP特別は、オレノココロとコンビを組み、センゴクエースは藤野俊一騎手が手綱を取っている。高重量戦の時期を迎え、ばんえい記念を目標とするオレノココロの手変わりを避けたいという判断が、あったのではと考えている。

そして今回、センゴクエースは初コンビとなる大河原和雄騎手と臨むことになった。大河原和雄騎手といえば、昨シーズンで引退したキタノタイショウの主戦騎手。お手馬がいなくなったタイミングでのコンビ結成は、今後このコンビで古馬重賞戦線を戦っていくことを意識しているのだろう。その意味でも今回どんな走りを見せるのか、注目されるところである。

ようやく予想に入るが、本命はセンゴクエースである。ばんえい記念を使った組は反動があるだろうという理由もあるが、実は紹介したオレノココロとの直接対決は、センゴクエースが全て先着している。その対戦成績を踏まえれば、昨年同様に既成勢力組を一蹴する可能性は高い。今シーズンを占う意味でも、幸先良いスタートを切ってほしいと思う。

ばんえい記念を制したオレノココロは対抗評価。さすがに初めて1トン戦を経験した反動は気になるし、ここ自体も目一杯の仕上げで迎えたレースではないはず。それでも昨シーズンも開幕から結果を残しており、大きく評価を下げるのも失礼。貫録で圧倒するシーンだってあるだろう。

単穴としたコウシュハウンカイは、高重量戦に疑問符が付く馬ということもあって、例年春先は好成績をマークすることが多い。ばんえい記念は5着に終わったが、昨年の開幕戦も同じローテーションで、センゴクエース・オレノココロに次ぐ3着。気にすることはないと考えている。

ばんえい記念3着のフジダイビクトリーは、昨シーズン唯一の4着以下となったのが、シーズン初戦のばんえい十勝オッズパーク杯。元々間隔が空くと良くないタイプで、昨シーズンも1ヶ月を超えた際には勝利がない。昨年より1開催始動を早めたが、それでも今回は評価を下げたいと思う。

穴で取り上げたいのはアスリート。センゴクエースと同世代の力量馬で、これが連覇を決めたポプラ賞で2着など、差のない競馬も数多く経験。センゴクエースから狙うのなら、押さえておきたい1頭だ。

(出走取り消しや当日の馬場状況等による予想変更は行わないのでご了承ください)
(詳細な出走表は地方競馬全国協会のオフィシャルサイト等で確認してください)

明日以降の予定
4月26日 しらさぎ賞(浦和)、コスモバルク記念(門別)、福永洋一記念(高知)
4月27日 オグリキャップ記念(笠松)

なお24日を目処に、ゴールデンウイーク特別対応に関する記事を出します。また積み残している東京スプリントの戦評記事は、その前に掲載します。
Commented by 博田伸樹 at 2017-04-24 01:00
青葉特別結果

1着 − (2)番 キサラキク(5番人気)
2着 ▲ (1)番 コウシュハウンカイ(4番人気)
3着 ○ (5)番 オレノココロ(3番人気)
4着 ◎ (6)番 センゴクエース(1番人気)

ばんえい記念帰りが高速戦に対応できない中で、キサラキクが間隙を突いた1戦。昨年ドリームエイジCを制しているように力はある馬なので、しばらくは注意が必要か。センゴクエースは仕掛けが一歩ずつ遅れたのが敗因だが、これは手変わりの影響もあるかもしれない。

by hirota-nobuki | 2017-04-22 21:00 | Comments(1)

地方競馬・ダート競馬の発展を願ってやまない博田伸樹(ヒロタ・ノブキ)です。この場を通じて地方競馬・ダート競馬により興味を持つ人が1人でも増えてほしいと願っています。 twitter:@HirotaNobuki


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