ダート無敗でJBCに! アウォーディーが5連勝で統一GⅡ獲得−「日本テレビ盃」戦評
2016年 09月 30日
横一線のきれいなスタートから、互いに探りながらの先行争い。その中から押し出されるようにモーニンが前に出て、これが逃げる形となる。外からアウォーディーが2番手に来て、3番手はタイムズアロー。その後位にはアンコイルドが付け、さらにスリータイタン、ハッピースプリント、ウォースピリッツまでが先行グループを形成。サウンドトゥルーはこれらを見る位置で、1コーナーに入っていった。
モーニンは後続を引きつけた、ゆったりした逃げ。2番手のアウォーディーとは半馬身ほどのリードで進んでいくが、3コーナーに入るとこの2頭で徐々に後続を引き離しにかかる。この時、後続ではサウンドトゥルーとハッピースプリントが上昇しようとするが、粘る3番手のタイムズアローを交わしにいくところまでなかなか届かない。それを尻目に先を行く2頭は、3番手グループに5馬身ほどのリードを奪っていた。
直線に向いた頃には、前を行く2頭は馬体を併せてマッチレースの様相。懸命に粘るモーニンに対し、アウォーディーはここでゴーサインを出し、そのまま一気に抜け出すかに見えた。ところがモーニンも更なる粘り腰を発揮し、一度はクビほど交わされながら、残り100m付近で再び前に出ようとする。しかしゴール寸前で再びアウォーディーがモーニンを交わし、アタマ差前に出たところでゴール。統一グレード4連勝でJBCクラシックの優先出走権を手中に収めた。5馬身離された3着には、ようやく大外から伸びたサウンドトゥルーが入っている。
<各馬の戦評>
これまでもスケールの大きさを感じさせる走りを見せてきたアウォーディーだったが、今回もそのスケール感を見せた1戦だったと感じている。スローペースの流れを2番手で折り合い、道中も余裕十分の手応え。最後にモーニンの抵抗を受けたが、これは更に相手圧良くなる舞台に向けた、予行練習みたいなものだったか。着差はアタマ差だったが、着差以上に強い競馬だった。
ちょうど1年前の今頃にダート路線に転じたわけだが、これでダートは5戦無敗。統一グレード4連勝も併せ、これだけの勢いを持ってダート競馬の頂点であるJBCクラシックに駒を進める馬は、今後まず見ることはないだろう。もちろん、本番は更に相手が強くなることは間違いないが、その中に入っても十分通用することを示したと思う。
2着のモーニンは、他に行く馬がいなかったこともあり、逃げる競馬を選択。元々先行力を持っていたので、この形は想定していたが、スローペースで逃げられたことは初距離だっただけに良かっただろう。最後も上り3ハロンを37秒1でまとめたように、失速した訳ではないので、差されたのは相手を褒めるしかないだろう。
ただしこの1戦だけで、距離延長を見据えた不安が無くなったとするのは早計だ。現状ではやはりマイル戦がベターのように映るので、現在選定されているマイルチャンピオンシップ南部杯に中1週で向かうのか、気になるところである。なお今回、かしわ記念で大きく減らした馬体を戻してきたが、今回の走りを見ると、かしわ記念の敗因は体調面が一因だったと判断していいと思う。
3着に終わったサウンドトゥルーは、完全に流れが向かなかった。ある程度速いラップで引っ張ってくれる馬がいて、自慢の息の長い末脚が活きる形になるが、予想されたとはいえその形にはならず。ある意味納得の敗戦で、この先の統一GⅠ戦線に向けて順調な秋のスタートを切ったことで、今回は良しとすべきではないだろうか。
4着に入ったスリータイタンは、順調に実戦を使われていた強みで地方勢を抑えたにすぎず、これ以上を期待することは出来ない。5着タイムズアローは、統一GⅠ級が入った中での1800m戦では、この程度が一杯かも知れない。最後に6着に終わったハッピースプリントだが、スタート直後に先行しようとして位置取りを下げてから、ややチグハグな競馬になったか。スンナリ先行できていればと言う意味で、期待した方にも悔いが残る1戦だった。
(詳細なレース結果は地方競馬全国協会のオフィシャルサイト等で確認してください)
